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どうぶつのつぶや記

50億円が意味するもの

昨日紹介した資料によると、平成20年度の三木市民病院では単年度収支で毎年20億円程度の赤字が発生しており、市からの支援額は、10億円にも上ると書かれてありました。


まずこの数字がどれぐらいのものなのかを考えなければなりません。
我々市民からすれば、この20億円近くの赤字を埋めるため、これから毎年、10億円ものお金を市の会計から支援をしていくというのは、一体どれぐらいの水準なのでしょうか。
他の公立病院と比べて多いのか少ないのかといった判断基準を持ち合わせていないので、今ひとつピンときませんが、同じく、昨日紹介した質疑応答の資料によると、(県内の神戸市を除く公立病院への支援の平均に置き直した場合)三木市では6.5億円程度になるとか···。
三木市民病院が市から受け取っている支援の額は、他の公立病院に比べて1.5倍近い額になります。
これとは別に、現在の病院を維持するために向こう5年間でさらに50億円の歳出カットを実施しようとしています。
つまり、この50億円規模の歳出削減は、現在の市民病院を維持するために行われるものですから、見方によっては病院に対する間接的な支援とも受け取れるわけです。
この考え方からすれば、これから向こう5年間、病院に支援する額は、なんと毎年10億+10億=20億円もの金額になります。


5年間で延べ(20億円×5年)100億円···。
この100億円という数字も、我々市民にはピンと来ない数字ですが、三木市の1年間の税収が大体、110億円ということですから、その規模の大きさがお分かりいただけるかと思います。
繰り返しになりますが、他の公立病院と同じ割合に置き直した場合の支援額が三木市の場合6.5億円となるということですので、6.5億円×5年=32.5億円が5年間に必要だと仮定しましょう。
その額を、三木市が今後5年間に充てることになる100億円から差し引いても、なお、67.5億円ものお金が他の公立病院よりも余計に充てられる計算になります。
これって、どうなんでしょうか?

ちなみに、人口8万人とした場合の1人当たりの支援額は、5年間で、4万円(32.5億円/8万人)) ⇒ 12.5万円(100億円/8万人)となり、
5年間の市民1人当たりの税負担に占める病院支援の割合は、6%  ⇒ 18%にも上ります。
実に、私たちが納める税金の5分の1程度が病院の支援に充てられる計算になります。
さらに、1日あたりの支援額は、178万円(6.5億円/365日)  ⇒ 548万円(20億円/365日)となります。(およそ3倍)

こんな考え方はおかしいとおっしゃる方は、ご指摘をお願いします。話がややこしすぎて考えれば考えるほど頭がこんがらがってきています。イマイチ自信が持てませんので···。(笑)


それはともかく、病院を今すぐ廃止しろとまでは言いませんが、せめて、他の公立病院と同じぐらいの水準の支援で経営が維持できるよう、身の丈にあった状況に抑えるには、一刻も早い、抜本的な規模の縮小、見直しを図る必要があると考えるのですが、そのような動きはほとんど見えてきません。
rfuruya2さんもおっしゃっておられましたが、これでは行政の「怠慢」のなにものでもありません。


ただし、この「50億円」の根拠ですが、『財政危機宣言』を発した当時の市からの支援見込額は15億円であり、上記の6.5億円を差し引いた残りのおよそ10億円が基礎となっていると思われます。
しかし、最終的には平成20年度の支援は、最新の資料によると10億円だったようですので、この額から6.5億円を差し引くと3.5億円、多く見積もっても4億円に減るわけで、5年で20億円の歳出カットで賄えるという計算になるはずなのですが···
私には、この「50億円」という数字がどうも独り歩きしてしまっているような気がしてならなりません。
by kkamoike | 2009-06-09 23:27 | 三木市政

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