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どうぶつのつぶや記

市民の意見が反映される仕組みづくりに着手してほしい

新人候補の稲田陣営からもチラシが出ました。
現職が先に口火を切る形でチラシを撒いたということで、その内容に対抗する中身とも受け取れるわけですが、2点ほど私なりに感じたことをピックアップしたいと思います。


1点目は、「事業仕分け」です。
以前に当ブログでもこの「事業仕分け」について取り上げました。
地方自治体でもすでに取り組んでいるところがあることからすれば、特に目新しいことではありませんが、今の三木市の現状を考えれば画期的な取組になるのではないでしょうか。
なぜ今、三木市でこの「事業仕分け」が必要なのか?
私は、今三木市が発している「財政危機宣言」の一番の原因は、もちろん病院問題の先送りだと思っていますが、それと同じくらい見逃せないのが、厳しい限られた予算にも関わらず、あれもこれもといったいわば選挙対策とも取られかねない事業の実施が次から次へと市長の独断で展開されてきたことが財政圧迫の大きな要因だと感じています。
市長がやると決めたものは、たとえ議会が正しい見識のもとに難色を示したとしても、強引に事業が進められてしまうという現実に大きな問題があると感じています。
したがって、このような独裁政治ともとれるやり方を、真に市民の手に取り戻すためにも事業の決定のプロセスを公正かつ明快にしていく必要があると感じています。
今後、この仕組みをどのような形で進めていくのかといった具体的な青写真についてはできるだけ丁寧に、かつわかりやすく有権者に示していただくことを期待します。


2点目は、病院問題です。
こちらも当ブログでこれまでいろいろと書いてきました。
しかし、残念ながらそのほとんどが批判に終わってしまった内容だったり、自分ならどうするのか?という代替案が示せないまま今日に至っています。
今回、稲田氏はこの病院の経営赤字問題をグラフなどを用いて指摘しておられるにもかかわらず、論点が定まらないといいますか、少しぼやけてしまっていることにやや不満を感じます。
チラシの内容を見ても、現在の病院経営について問題提起しておられるのか、あるいは、統合病院のあり方、進め方に異議を唱えておられるのか、はたまたその両方を批判しておられるのかイマイチはっきりしないのです。
また、現在の病院経営が悪化していることに対する対応策としては、(一つの取組事例だとは思いますが)「周産期医療の充実」を上げておられますが、それだけで現在の経営状況が改善されるとは到底思えません。
こちらも、もっと具体的な青写真、現在の市民病院の経営をどうしていくのかという部分を有権者にわかりやすく示してもらわなければ、私のブログと同じように単なる批判だけに終わってしまうことになりかねませんね。
ただ、これまで病院の中の台所事情がわからない立場であるのは事実なわけですから、具体的な方針を今の時点で示すのも酷な話、ある意味無責任な話かもしれません。
だったら、市民の立場に立った考え方のもとに、専門家を交えた協議を再開していく中で、現在の病院経営のスリム化も含めた見直し、統合病院のあり方の見直しなどをもう一度市民の目線から検討し直すといった主張でも、決して逃げなどではなくて、アリな話だと思うのですが···。


私がこのように思う理由としては、現市長の元では、現在の病院経営の改善に何一つ効果的な手立てが打ち出せなかったこと。
また、統合病院に関して言えば、市民不在のまま重要事項が決定されてきたことが一番の問題ではなかったかと感じているからです。
チラシの中の川柳にあった「市民病院が遠くなる」ことだけでも市民にとっては切実な問題であるはずなのに、また、跡地についても今後協議していくということですが、市民の生活に密着する公共施設、いわば市役所よりも身近な施設である市民病院を、いとも簡単に市外に移すことについて、市民との合意はもちろん、議会の中でもほとんど議論されてこなかったことは、この際、きっちりと真正面から有権者にぶつけていくべきではないかと感じています。
たとえ、今のまま統合病院の計画が進むことになったとしても、そのことについてもう一度、有権者が納得する形で考える機会を持つことは大事なことではないかと思っています。


市民病院の移転問題などは、時の為政者が一人で決めるようなことではないと思っています。
あくまで市民のための病院、市民の身近な問題であるわけですから、住民投票で決めてもいいぐらいの大問題であったと感じています。
この問題は、単に病院経営のことだけに留まらず、短期的には、市内から市民病院がなくなることに伴う地域経済へのダメージ、長期的に見ても将来の市の合併問題が浮上したときのシビックゾーン形成の際の主導権争い、まちづくりの中長期的な方針に沿った都市計画のあり方などの問題にも大きく影響する問題だと思います。
そう考えると、この問題は、単に病院のことだけで片をつけられるほど、実は単純なものではないのだという認識を今の段階から市民にもよく理解しておいてもらうことも大事なことだと思いますし、将来、後になって「あの時もっとよく考えていればよかった」と、三木鉄道廃止の問題のように後悔することのないよう、やはり、一度立ち止まって見つめ直す、考え直す機会を持つだけでも、それは大変意義のあることではないかと感じています。


ここまで関係者との間で話が進んでいるものを、批判するということは、現職が進める統合病院に反対しているのか?と解釈されたり、「統合病院推進か白紙撤回か」という短絡的な議論を用いた政争の具にされてしまう可能性も否定できません。
そういう意味で、新人がこの問題に触れることは、ある意味、自ら不利になる状況を作り出してしまう危険性もはらんでいるといえるのかもしれませんが、私は、この問題を少しでも有権者に見つめ直してもらう意味で、このことを今この段階で問題提起を候補者がされたのであるなら、その想いと勇気に対し拍手を送りたいと思います。
これらの問題は、一回きりの、単発の情報発信では、発信者の意図が伝わらなかったり、間違った方向に解釈される恐れがあると思いますので、ぜひ、今後も引き続き、きめ細かな発信をしていただくことで、市民の理解を深め、関心を高めていただけることを一人の市民として期待しています。
by kkamoike | 2009-11-30 19:24

R175が見て、聞いて、読んで感じたことを書き綴ります。

by R175
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