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どうぶつのつぶや記

政治家と官僚

選挙時に掲げた「マニフェスト」をいかに実現していくか···
今後はこのためのプロセスが問われることになります。
これまで政治家が掲げるマニフェストは、どうせ「絵に描いた餅」、口約束だけではじめからする気などないのだろうと有権者の多くもそう思っていたでしょうし、政治家の中でも、マニフェストはマニフェスト、実際の政策は政策というふうに、本音と建前の使い分けをするための道具としか考えない人が多かったのではないでしょうか。
ここ数年、そのような悪いイメージは徐々に良い方向に改善され、今回の総選挙で、さらにマニフェストの存在意義が高まったことは率直に評価すべきことだと感じています。


ところで、冒頭で述べた「プロセス」には、一般的に二つの側面があるといわれています。
一つは、政策を立案、意思決定するためのプロセス。
もう一つは、政策を実行、実現していくためのプロセスです。
今回の政権交代で、民主党が特に力を入れているのは前者のプロセスで、いうまでもなく、これらのプロセスで「脱官僚依存」を果たそうとしているわけですが、昨日の記事にも触れたように、政治家と官僚の関係が協力しあえる関係でないと政策を実行に移すことは到底できないでしょう。


確かに、過去にとらわれない、しがらみのない意思決定をするには、過去の政策を企画·執行した組織自体が抵抗勢力になり得ることも考えられます。
しかし、一旦新しい体制が発足し、新しい政策が決定された後、それを実現するプロセスで一番頼りになるのは、新と旧の両方に精通している官僚であり、新しい政策を実施する段階で起こる様々な混乱を最小限にとどめソフトランディングに持っていく上で能力が発揮できるのも官僚であるはずです。
選挙によってどのような体制になろうとも、官僚に「継続性」や「中立性」を守ることが強く求められる所以はそこにあるのだと思います。


一方、選挙によって信任を得た大臣や首長には、「組織の長」としての顔もあるわけですから、部下(官僚)のやる気と能力をいかに引き出していくのかという組織マネジメントの手腕も同時に問われることになります。
部下(官僚)に対する批判をいつまでも他人事のように繰り返したり、有能で経験のある部下を退職に追い込んだりすのではなく、当事者として、組織の責任者としてその部下の能力を最大限に活かし、引っ張っていくことが問われることになります。
部下が、やる気をもってチャレンジできる機会の提供や、失敗を恐れずチャレンジできる環境をどのように整えていくかが問われることになります。
by kkamoike | 2009-10-11 07:24

R175が見て、聞いて、読んで感じたことを書き綴ります。

by R175
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