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どうぶつのつぶや記

病院問題を見つめ直す(その3 ~統合病院という選択~)

病院問題を見つめ直す
最後は、三木市が選んだ「統合病院」という選択肢について考えてみたいと思います。

1回目で取り上げた「医師不足の問題」、2回目に取り上げた「財源問題」、この2つの超難問を同時に解決する道は、「統合病院」しかない!
そう断言されたかどうかはわかりませんが、これまでの経緯の中で市民や市議会を巻き込んだ議論が全くといっていいほどなかったところを見ると、ほとんど、市長の独断で決まったといっても過言ではないでしょう。
政治家の仕事は決断することですから、それはそれでいいのかもしれませんが、十分な下地が整っていなかったり、しかるべきタイミングでなかったり、根本的な問題を先送りにしたままの状態での決断は、「無謀」としかいいようがありません。


以前より、「雑感日記」のrfuruyaさんが取り上げてこられたとおり
医師不足の問題、赤字の問題は、三木市に限ったことではなく、日本全体の構造問題であるはずなのですが、統合病院ができれば、全てバラ色に解決されると考えているところに大きな誤解があるのだと思います。
さらに、看過できないのは、先日の記事に対するコメントでピーマンさんが指摘されたとおり、『市長の政治生命にかけても···』という説明だけで事業に邁進したということ、さらには、現病院の赤字経営に至った原因などの検証や、構造的部分の改革に着手せぬまま、統合病院にシフトさえすればすべての問題は必然的に解決できるというような印象を市民に与え、十分な説明がほとんどされてこなかったという点です。


そこには、市民とともに今ある問題を共有し、良いことも悪いことも、便利になることも、我慢してもらわなければならないことも、みんなひっくるめて市民にぶつける中で、市民と一緒に三木市に真に必要な地域医療の体制、あり方とはどのようなものなのかをともに考える覚悟というものが見られない、それどころか、市民が抱える可能性のあるリスクには一切触れることなく、耳障りの良いことしか発信しない姿勢は、1年後に迫った市長選挙に照準を絞った下心があったと思われても仕方がありません。
本当に、「統合病院」という選択肢しかなかったのか···




①「医師の偏在が問題だといいますが、専門医は偏在させなければ力を発揮できません。専門医は都市の大病院に"偏在"させ、広範な症状を基本的に診ることができる総合医をあまねく地域に行き渡らせるべきです。それには、住民も専門医信仰、総合病院信仰を棄てなければなりません」
(兼古稔 北海道上富良野町立病院副院長のコメント)

②医師不足が現に生じていて、できる範囲の医療、「あれもこれも」ではなく「あれかこれか」に絞っていかなければ立ち行かないのに、国民全体がそのことを理解していません。その地域でどんな医療機関が求められているかを絞り込んでいかなければならないと思います。医療が進化していく中で、地域に合った、そして医療機関に合った医療提供の在り方というのがあると考えます。(伊関氏のコメント)




「統合病院しか選択の余地はない」という前に、もっと考えなければならなかったことがあったのではないか···。
伊関先生のコメントからそんなことを強く感じました。
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Commented by sabu at 2009-08-18 00:05 x
いつも拝見していて本当に勉強になります。
私たち市民のひとり一人がこの問題に関心を持つことが大切であり、そこから始めなければならない段階のような気がいます。
現状は違ったステイジに進んでしまっているようですが・・・ 

しかし、今日より早い日はないというおもいを持ってこの問題に取り組まないと大変なことになると、思えてきます。

私たちがそれぞれの地域で、様々な立場で議論する事が大切だと言うことがよく解ります。
これからも、よろしくお願いします。

近々’市民病院問題を考える会’みたいなのを作ろうと話しています。
その節にはよろしくご指導ください。
(パソコンが苦手で、薄学のため駄文をおゆるし下さい)
Commented by kkamoike at 2009-08-18 19:10
sabuさま、はじめまして。
さるとるさんのブログで、sabuさまのことは存じ上げておりましたが、直接コメントをいただけて、すごく嬉しいです。
ありがとうございました。
さるとるさんの記事で紹介されていた、sabuさまの言葉が、今も私の心に残っています。
「美嚢川のこのキャンドルに参加して、きれいな~と思う、そう思ったら、ゴミは捨てないし、ゴミが落ちてたらひろうわな。この川への愛着がわきます。」
私は、この何気ない言葉が、いかなる状況でも、スッとさりげなく口にできる感性に、sabuさまのまちづくりに対する考え方、このイベントの企画運営に汗を流して頑張っている人へのあたたかい心遣いを垣間見たような気がして、感動したのを覚えています。
病院問題は、おっしゃるとおり、現状が現状なだけに、どうしようもない部分も確かにあるのでしょう。
しかし、最終的には自分たちの病院、自分たちのまちづくりに関わることですから、「今日より早い日はない」というsabuさまのお言葉は非常に心強く感じました。
一人でも多くの人が、一歩踏み出すということに大きな意義があると信じています。
今後ともよろしくお願いします。
Commented by ピーマン at 2009-08-18 22:04 x
また、ちょっと重なる部分が多いですが・・・。

三木市の医療を取り巻く環境・状況も数十年前と比べると、市内には総合病院がたくさん出来ました。服部さん、関田さん、山陽病院、広野高原病院etc。
だいぶ前(数十年前?)は、三木市民病院だけだったような?
そんな、状態の中で、R175さんの言われる「採算の合わない診療部門を公が受け持つという、いわば社会的使命のような要素」を担う病院が三木市民病院ではなかったかと思うのです。近年?(だいぶ年数が経ちますが)になって、上記のような民間の総合病院が出来るようになり、西神医療や明石の成人病センター?など近隣の市にもグレードの高い?総合病院が出来てきて、そのような状況の中で三木市民病院の役割は、どのように変遷して行ったのでしょうか?
おそらく、当時から採算の合わない医療部門を担ったこと、医療経営経理をその道のプロが担わなかったこと、などなど、様々な要因はあるのでしょうが、そこそこの赤字経営であったと思います。
それから民間総合病院との競争など、赤字の原因・要因の変遷を経つつ、数年前の医療改革制度により赤字幅が増大して行ったのでは?と思うのです。
Commented by ピーマン at 2009-08-19 07:17 x
ある知人から、市民病院と民間総合病院の違いについて、「民間は何でも点数(お金)、市民病院は、基本的には点数(お金)だけど、なんでもかんでもじゃない。市民サービスとして?非常に良心的。」と、言われた事があります。
人それぞれ病院・医療に感じ方の違いはあるのでしょう。
私も市民病院に見てもらったことがあるのですが、他の民間総合病院に無い安心感を市民病院に感じた一人なのです。
ただ、知人の言われた「市民サービスとして?非常に良心的」というのも、逆に言えば赤地に繋がって行く医療行為なのかもしれません。

市民病院が必要か、不要か、合併が是か非か、いろんな観点からの議論をいろんな方にしていただきたいです。
Commented at 2009-08-19 07:18 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2009-08-19 21:38 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ピーマン at 2009-08-19 21:38 x
本当に問題点ばかりで、その問題点ばかりを指摘し、批判一辺倒になっていたかもしれません。
批判だけでは何も良くならない、前に進まないと思いますので、そんな事をもっと心に留め置きながら、これからもコメントさせてください。
Commented by kkamoike at 2009-08-19 22:18
ピーマンさまへ
確かに、現状は、必ずしも、私たちが望む方向には進んでいないため、なんともやりきれない想いばかりが募るわけですが、先のsabuさまからの「今日より早い日はない」という言葉で、少しだけ光が見えてきたような気がしました。
どの程度の負担が私たち、そして子や孫の世代にかかってくるのかという不安はありますが、(今でも統合病院を白紙に戻して欲しいという想いは持ち続けていますが···)その負担を少しでも軽減するのも、負担をさらに大きなものにするのも、結局は、その施設をどう使いこなすか、施設を管理運営する側はもちろん、施設を利用する私たち市民にも、それぞれの立場で、どういう意識を持って行動するべきかということをそれぞれが、それぞれの立場で考えることが大事なんだと感じました。
できた施設を生かすも殺すも「人」次第、そこで働く人はもちろんですが、そこを利用する人にも施設を有意義なものにする責務があるのだとあらためて実感しました。
またどしどしコメントをお寄せいただければ嬉しいです。これからもよろしくお願いします!
by kkamoike | 2009-08-17 22:28 | 三木市政 | Comments(8)

R175が見て、聞いて、読んで感じたことを書き綴ります。
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